伝統と革新
一九七〇年九月、東近江市の太郎坊宮の麓にすし屋・魚繁として創業いたしました。
日本人が長い年月をかけて育んだ食文化である、和食、日本料理そのものの美しさと五十年守り続けてきた味を継承し、さらなる発展をさせていくことを常に意識しながらお客様おひとりおひとりに特別な時間をすごしていただけるよう、励んでおります。
日本料理
周囲を海に囲まれ、国土の75%を山地が占め、温暖湿潤な気候風土に恵まれた日本。
その豊かな自然は、海から、里から、山から、四季折々に様々な恵みをもたらしてくれます。
自然を敬い、その恵みに感謝する心を育み、それが日本独自の食文化の土台になっています。
このような、「自然を尊ぶ」という日本人の気質に基づいた「食」に関する「習わし」が、「和食=日本人の伝統的な食文化」として、二〇一三年、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
日本の食文化を形成する上で日本の良質な水は重要な役割を果たしています。
昆布や鰹節のだし素材からうま味を引き出す役割。
煮る、蒸す、茹でる、〆るといった、調理法としての役割。
そして、豊かな自然が広がる日本各地で地域に根ざした多様な食材を育む役割。
滋賀県において水は、四方を囲む山々から流れる水が田畑や里地を潤し、やがてびわ湖へと流れ、湖魚の生態を育みます。
一滴の水が繋げる多様で新鮮な滋賀の食材と、その持ち味を引き出し、活かすことのできる和食という調理法。私たちは湖国の恵みを活かしたお料理をお客様の笑顔のために提供させていただきます。
温故知新
世界に誇る和食も今日では日本料理離れが進み、身近な存在ではなくなりつつあります。
日本料理離れが進み、郷土料理や湖魚料理を食べたことのない方が多くなるなか、琵琶湖八珍に選定された食材をご家庭でもお使いいただけるよう「びわ湖の味」として新しく開発いたしました。
湖国、滋賀で珍重されてきた親しみ深い湖の幸、愛されてきた小さな食材たちを活かした味を是非、ご家庭でも召し上がってください。